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プロフィール
HN:
reiji.
年齢:
33
HP:
性別:
男性
誕生日:
1984/07/18
職業:
PHOTOGRAPHER
自己紹介:
26歳。宮城県在住のフリーランスフォトグラファー。
コマーシャルフォトを中心に、写真のワークショップ講師やアートイベントのプロデュースなども展開中。
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乾いた古いエンジンの音がやんで
運転席の扉が開いて閉まる音に僕は目を覚ました。
携帯電話の時計は16:42と示していて、外は昼と夜の間だった
車体にもたれ掛かって煙草吸っていたゆうの姿もすこしずつ夜に飲まれつつあった

どこまで話しただろうか
僕は眠たい目を擦りながら眠りにつく前の事を考えていた
確かなにがきっかけでゆうと言い合いになっていつの間にか現実逃避して眠ったんだと思う。ただどこでどうゆうタイミングで眠ってしまったのかが思い出せなかった。

助手席の扉をあけてゆうの隣にもたれかけるとゆうはフッと笑ってあほみたいな寝癖やなと目を細めた。
『ここどこ?』僕は髪の毛をガシガシと乱暴に直しながら辺りを見回した。
目の前には工事中の空き地と稲が刈られた後の丸裸の田んぼがあって
そのほとんどは暗く沈んでいた。
そのまま2人とも車体に寄りかかって夜がやってくるのを待っていた。
そのうちゆうがこんな事を口にした

「なぁお前はなんでカメラマンになんてなろうと思ったん?」

『どうだろ、よくわかんないや』

「なんやそれ」ゆうはタバコの白い煙を吐き出しながら笑った。

『んーみんな聞くんだよね。その度に適当にきっかけのエピソードの1つを長々と話すんだけど。本当はそんなちっさなエピソード1つでここまで突き進んできた訳じゃない。確かにそれも1つの背景になっていた、でもなんだろう。そんなちっさいエピソードが何個も何個もたくさんあって最終的には何かとても大きな力に押されながらここまで進んできたような気がする。いつの間にか取り憑かれたみたいに写真撮って、暗室入ってひたすらその繰り返し。気がついたらカメラマン以外に他にできる事がなかった』

やめられへんってことか、ゆうは煙草の吸い殻を靴で踏みつけるとそのまま車体にもたれたまましゃがみ込むようにして言った

やめようと思った事は何度もあった。ただやめた後の自分をうまく想像できなかった
例えば子供が欲しいから愛する人と結婚する
安定した生活がしたいから会社員になろう
写真はやめたけど愛する家族がいるから幸せな生活だ
チープなドラマのようなそんな設定を自分がイメージした時に、イメージの中の自分はいつも10cmほど宙に浮いていてドラえもんのようにヌルヌルと動いている
まさに浮き足立っているその感覚がものすごく気持ちが悪くていつもその辺りでシャットダウンしてしまう

「なぁれいじは自分の属性を知っているか?俺は俺の属性がよくわからないんだ」
いつだったか、古びたイタリアンレストランの暗い照明の中で豪はそんな事を言っていた
属性、そんなものを僕は考えた事もなかったし、わかる人がいるわけがないと思った。
「お前は写真を撮っている、それだってひとつの属性だ。
俺は自分が何が得意でどんな魔法が使えるのかよくわからないんだ。
俺は火の魔法を極めてフレアを使えばいいのか?それともケアルが使えるのか?」
豪はゲームに例えてそんな言い方をした
それを自分に置き換えて考えたときに自分はどれもものすごく中途半端な気がしてならなかった。
僕は人を傷つける事もあるし、人の役にたちたいと思う事もある。
うまく陰と陽のバランスがとれているからこうしてボンヤリと生きているんだ。


『あ、あれここ。あそこ俺の高校かも』
遠くの建物はもう完全にシルエットになっていた。
僕はそのいくつかを指さしてたぶんあの辺と曖昧に言った。
ゆうは携帯の画面に食いいっていてチラっと見るなり「ふーん」と相槌をうった


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